2003-05-20 ■ 本 赤江瀑「葡萄果の藍暴き昼」連城三紀彦「戻り川心中」 ともに齋藤慎爾編『短歌殺人事件』収録の短編ミステリ。赤江瀑の作品は初めて読んだが面白くなかった。「戻り川心中」は再読。連城三紀彦はやはり良い。文体も構造も巧み。トリックの裏には情念があるべきだ。心情をそのまま書くのではなく、物や動作など物理的なものの描写でその背後にある心情を表現することはいろんな芸術の基本。