phaの日記

パーティーは終わった

「めんどくさい」について考えるぞ



 めんどくさいめんどくさいとめんどくさいばっか言ってるうちにこんなところまで来てしまった俺ですがいったいこの俺を悩ますめんどくさいって何だろう。敵をまず知ればあれです。めんどくさいに打ち勝てばステキな人生が開けているんですきっと。


 めんどくさいというのはやりたくないということです。でもそれと同時にやらなきゃいけない/やったほうがいいとも思っているのです。めんどくさいとは「やりたくないからやらない」ではなく、「やったほうがいいということは知っているけどどうもやりたくない」というものです。
 やりたくないならやらなきゃいいかといえば、やらないならやらないでそれには大きなデメリットがあるので迷うわけです。歯医者に行くのをめんどがってるとどんどん虫歯が悪化するみたいな。
 なぜ迷うんだろうか。そもそも迷うというのはどういうことかというと、どちらの選択肢がよいかわからないということだ。一方の選択肢にあるメリット・デメリットともう一方の選択肢にあるメリット・デメリットを比較して、どちらがよいかわからないという状況だ。
 なぜどちらがよいかわからないのか。それは比較がむずかしいからだ。例えば数値で表されれば比較は楽だ。選択肢Aはメリットが20ポイントでデメリットが5ポイントで総合15ポイント、選択肢Bはメリットが35ポイントだけどデメリットが20ポイントなので総合10ポイント、総合点で判断して選択肢Aを選ぶべき、という風になっていれば迷うところはないのだけど、人生における大体の選択はそういう数値化できるものではない。


 つかれた。俺は思考の持久力がないな。橋本治みたいに粘り強く考えていく体力がない。


 もうちょっとだけつづけよう。比較がむずかしい理由として

  1. 数値化できない質的なものの比較はむずかしい
  2. 時間軸が違うものの比較はむずかしい

 の2つを考えた。
 「1.数値化できない質的なものの比較はむずかしい」について。例えば選択においてメリットと判断される快楽というものに関してもいろいろあって「知らない国に行っていろいろ見て回る」のと「気の置けない友達とぐだぐだ酒を呑む」のと「全国ネットのテレビに取材されて5分間しゃべる」という全然質的に違うものを比較するのはむずかしい。全てを数値化する試みとして貨幣というものがあるけれど、貨幣での価値の一元化はやはり人間の実情に合っていない。「お金で買えないものはない」とうそぶいていたホリエモンだってきっとお金だけで動いてたわけじゃなくてM&Aやったりとかテレビのバラエティ番組に出るのとか絶対面白いからやってたわけでしょう。
 ではどうしたらいいか。わからん。
 「2.時間軸が違うものの比較はむずかしい」について。歯医者の例で言うと、歯医者に行くのは嫌なことです。しかしそれをほっておくとさらに嫌な虫歯の悪化というものがやってくるのです。でもその虫歯の悪化というのは結構先のことです。先のことには実感がわかない、という問題。
 人間は短期的なスパンでの満足と長期的なスパンでの満足をうまく比較できないから「めんどくさい」が問題になるのだろうか。四字熟語で言うと朝三暮四。


 人間は未来の自分を自分とみなしているのか、という問題でもあるのだろうか。自我って時間軸ではどれくらいの拡がりを持っているのか。
 未来の自分にリアリティを感じられるかという想像力の問題なのだろうか。未来の自分にリアリティを感じられる能力というのも文化的なもので、近代的なものな気がする。貨幣という抽象にリアリティを感じるのと同じような。


 商売というのはこの人間の判断力の弱さにつけこむと儲かるんじゃないか。長期的なスパンでは損をするのに短期的な楽しみを選ぶ人、みたいな。


 めんどくさいとは関係ないけど宝くじなんていうのも人間の判断力の弱さというかそこに夢や想像力を添加できる豊かさをうまく利用したボロイ商売だ。ギャンブルは大体そうか。
 デジタルは魅力がないけど儲かる?


参考:
はてな 人類最大にして最強の敵「めんどくさい」に打ち勝つ方法を教えてください。URL、本の紹介、実際に実行されているやり方、なんでも結構です。※ポイン・・


 とりあえずここまで