phaの日記

パーティーは終わった

近況



なんか暖かくなって動く元気が出てきたが冬の沈滞に慣れていたせいかバランスが悪く気分が安定しない。冬の沈みが深いほど春は高く浮かぶのだけどその端境の一ヶ月ほどはいつもこんな調子だ。訳もなく歩き回ったり深夜までファミレスにいたり普段聴かない音楽を聴いたりやたらとくしゃみをしたりする。


中央区から練馬区に引っ越して1年半くらい経ったけど、都心部から遠くなったことで家に人がふらっと遊びに来たり溜まり場になったりするのがあまりなくなってちょっと寂しいなあと思う。今の家も庭で園芸とかできるのはいいんだけど、また都心で人が集まりやすい場所をやりたい気持ちもあるなあ。引っ越しのときは家賃を安くしたいというのと人数のキャパ的にちょっと広い家が欲しいというのがあったからそういう選択になったんだけど、都心の家はお金はかかるけどお金を出すだけの価値はやっぱりあるかもしれない、狭くても。まあ今の家も悪くないので当分住むつもりだけど。
アクセスいい場所に大きいシェアハウス作るの大変だから、1LDKくらいの雑魚寝できる溜まり場的なのを街中に作って、ちょっと別のところに個室付きのシェアハウス作って、選べるような感じにしたらいいのかなあ。短期で住む人は雑魚寝場で受け入れて、余裕のある人は個室の方に行くとかして。溜まり場の近所に各自引っ越してくるなどの動きをうまく形成できればいいのになあ。
人の流れの多さを確保することは大事、と、お金を切り詰めるだけじゃなくてある程度ちゃんと集めてきちんとサステイナブルにまわしていくことは大事、という意識が出て来た気がする。

人間対コンピュータが戦う将棋の電王戦の第一戦、勝ちましたね。めでたい。
こないだ将棋ライターの坂本寛さんが「将棋はマゾゲー」って言ってたのが、まさにそうだなあ、という感じで印象に残った。僕もそんな感じで自分ではあまり指さなくなって(だってつらい)、主に見るばかりになっている。
羽生善治名人の有名な言葉がある。「将棋の手はほとんどが悪手である」
将棋の手というのは、一手指せば自分がすごく有利になるような手、というのは存在しない。可能な指し手のうち、ほとんどの手が自分の形勢を悪くする悪手で、その中にただ一手だけ形勢をそのままで保つ手がある、それをなんとか探し出さないといけない、みたいな感じだ。つまり、一歩でも踏み外すと劣勢になる綱渡りを、ひたすら慎重に緊張感を保ちながらわたり続けていて、先にミスをしたほうが負ける、みたいなイメージ。
まあ素人の将棋なんてのは、こっちが悪手を指したらあっちも悪手を指して、お互いに間違えまくってぐちゃぐちゃでなんとか楽しくやっている、みたいな感じで楽しめばいいんだろうけど。
人間同士の戦いなら感情とか心理とか交えていろいろな面白味があるんだけど、コンピュータ戦は別ゲーだ。そんなマゾゲーを、膨大な計算能力を持ち、焦らず動揺せず決して疲れず間違えないコンピュータと指し続けるなんて、マゾの極みのような行いだ。人間同士の将棋は格闘技みたいなものだけど、人間対コンピュータの将棋は素手でコンクリートの壁を殴っているかのような感じがする。挑戦している棋士たちはすごいなーと思う。
若くてコンピュータ将棋に強そうな棋士を集めたガチメンバーの電王戦FINAL、2戦目以降どうなるのか楽しみだ。

ルポ 電王戦―人間 vs. コンピュータの真実 (NHK出版新書 436)

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ドキュメント コンピュータ将棋 天才たちが紡ぐドラマ (角川新書)

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