phaの日記

パーティーは終わった

短歌日記題詠マラソン2004 : 001-010



 題詠マラソンとは与えられた100個の題について10ヶ月かけて100個の短歌を作るイベントです。

001:空
ひらべったい空とベッドに挟まれたままで平らな夢を見ている
002:安心
安心したのもつかのま風が吹いて敵も味方も分からなくなる
003:運
今日たまたま運のいい人と以後十年運のいい人が並んで歩く
004:ぬくもり
寂しがり屋の宇宙飛行士アストロノーツ対策にNASAで開発されたぬくもり
005:名前
ネクタイをすぐにゆるめる三郎は花の名前をだいぶ覚えた
006:土
改札で踏み潰されたバッタなどに土をかぶせて明日も生きる
007:数学
南天に傾く月の数学を解けば放たれてゆく子供達
008:姫
「教室のどこかに隠れている姫を見つけた者は百叩きに処す」
009:圏外
圏外で目を細めてる少年に触れたいそして触れてはいけない
010:チーズ
あのひとの人差し指が近づくとチーズのようにとろける小鼻

 題詠という形で他の人と同じ条件で作ると自分の力不足の言い訳ができないな。