phaの日記

パーティーは終わった

地に混沌の種を。



最近はeurekaがギークハウスに持ってきてくれた塊魂をひたすら毎日親指が痛くなるまでプレイしていた(→ニコニコ動画にあった動画)。塊魂は初めてやったんだけどすごく面白かった。シンプルだけど優れたゲームシステムとかも勿論いいんだけど、僕はこのカオスっぽさが好きだ。アスファルトに矢がたくさん突き刺さっているとか、公園の砂場に無数の寿司がまき散らされているとか、そういうの。そしてそのカオスが必然性のあるゲームシステムの上に載っていて、誰でも楽しめるポップなエンターテインメントとして呈示しているところが好きだ。
ただ単純なカオスを作るだけだったら簡単なんだけど、それだけだとあんまり面白くなくて普通の人は10分くらいで飽きてしまう(昔やった「LSD」ってゲームとかそんなんだったな→ニコニコ動画にあった動画)。成分無調整のカオスは凡人には楽しみにくい。でもそのカオスに砂糖をまぶして食べやすくして、その上で混沌の毒をいろんな人に届けるような悪意が好きだ。例えば、物凄くポップで口当たりのいいメロディーに訳の分からない分裂しそうな歌詞を乗せて歌うだとか、エロゲだったらとりあえずエロ要素さえ入れとけばあとの部分は好き勝手やっていいとか、そういうの(エロゲやったことないけど)。例えば僕の作っている圧縮新聞にしても、本当は僕自身は機械がマルコフ連鎖で作った訳の分からないワードサラダを眺めているだけでも好きなんだけど、それをそのままで出してもそれを楽しめる人は少ないので、「不思議な面白ニュースを生成します」とかそんなオブラートをかぶせたおかげで、わりと多くの人に受け入れられることに成功していると思う(参考:ふぁぼったー 圧縮新聞 のふぁぼられ(11563))。でもその奥には本当は、ただの混沌をそのまま呈示したい、混沌を世界にばらまき世界の安定を揺るがしたい、という意志があったりする。地に混沌の種を。
というような観点から見て、塊魂はあんなに訳の分からない絵づらをあんなにポップなゲームでしかもゲームとしての必然性を持って実現していてしかもすごく売れていてすごいなーと思った。一日中ゲームばかりしていてなんか頭と体の調子が悪いです。