phaの日記

パーティーは終わった

弱い心と将棋



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将棋をだらだらと何年かやっているのだけど、いつまでたってもあまり上達しない。将棋ウォーズで1級で止まっていて初段に上がれない。
なんか実感としては、勉強をしてもそんなに上がらないし、勉強をしなくてもあまり下がらないという感じがある。
よくないのは、将棋を指すことに精神的な負担を結構感じているという点だ。将棋は面白い瞬間もあるけれど、つらいときのほうが多い。マゾゲーだと思う。

すごくかっこ悪いことを言うけれど、自分よりも強い人と指したくない。何をどうやったらいいかわからなくて楽しくないから。かといって自分より極端に弱い人と指すのも楽しくないのだけど。だから自分よりちょっとだけ弱い人と指し続けたい。そういう根性だから強くならないのだと思う。

こないだPONANZAという将棋AIを開発してる山本一成くんがうちに遊びに来たので聞いてみた。

「なんか格ゲーとかFPSとかみたいなゲームだったら、あまり勝てなくても一発か二発いいのが入ったりしたらそれが気持ちよくて楽しめるんだけど、将棋ってそういう気持ちいい瞬間があまりなくて、お互いにひたすらミスするかどうかを耐えてる感じがしてつらいんだけど、どうしてだろうか」

「それはやっぱり昔のゲームだからですよ。楽しめるかどうかとかゲームバランスでいうならやっぱり今のゲームのほうが優秀ですよ」

「そういうものなのか」

「でも昔からのゲームはやっぱり知名度があってファンも多くてスポンサーとかも付いているのが強いですね」

「なるほど」

「でもまあ、将棋は実力差がすごく離れてなければ、強いほうが99%勝つみたいな極端な結果じゃなく、6割とか7割勝つくらいのバランスになってるとか、そのへんのバランスはいいですね」

「強いほうでも完全に読み切ってるわけじゃないからそういうゆらぎが出るのね」

なるほど。自分が将棋を指すのがつらい理由が、自分の精神が弱いからじゃなく、ゲームバランスがそんなに優しくないから、と思えばちょっと気が楽になる。

そのあと一成くんが「これ神ゲーですよ」って言ってバックギャモンを教えてくれた。

ちなみに僕がそんなにつらさを感じることなく将棋を指せるときがあって、それは睡眠薬を飲んだときだ。何か恐怖を感じる部分が麻痺するのだろうか。気の重さがなく楽しんで指せる。たまに睡眠薬を飲んで、眠りにつくまでのあいだ、将棋ウォーズの早指しでバチバチと将棋を指しまくるのは楽しい。次の日になって内容を全然覚えてないことも多いけれど。

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