phaの日記

なんとかなりますように

短歌アンソロジー『鳥のうた』(左右社)に一首収録していただきました



昔シェアハウスにいた文鳥のことを思い出して詠んだ歌です。

収録は『海のうた』に続いて二回目です。

この『うた』シリーズ、今作で10作目らしく、好調なようです。今回で花鳥風月が揃ったとか。このシリーズは装丁が美しくて贈り物にも向いているのがいいですね。


phaが過去に発表した短歌のまとめは以下にあります。


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『作家と本屋』(平凡社)というアンソロジーにエッセイを収録していただきました

作家と本屋がテーマのエッセイアンソロジーです。
僕はZINE『蟹ブ店番日記』から、本屋で店番をする話を書いたエッセイを収録していただきました。ZINEの文章がこういうのに選ばれるのは珍しいような。見つけていただいてうれしいです。

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『おでかけアンソロジー 鉄旅・空旅 ときどき、船旅』(だいわ文庫)にエッセイを収録していただきました


『どこでもいいからどこかへ行きたい』収録の、「どこにでもあるような街に行きたい」という1編です。

古くは寺田寅彦や山下清から、phaに到るまでの旅の話を集めた、旅に持っていくのにぴったりな一冊だと思います。

『ノマドという生き方 旅暮らしの人類学』という本の推薦コメントを書きました

「自由だけど、つながっている。つながっているけど、束縛されない」――佐々木俊尚
「境界を作らないことが、強さになる」――pha
「半開きであることの可能性を教えてくれる」――若林恵


佐々木俊尚さんやphaが推薦文を書いているから、15年前くらいに流行った、スタバでマックブックを広げてるようなノマドワーカーの話だと思われそうですが、そうではなく、何百年も前から移動生活をするヨーロッパのマヌーシュという民族について書かれた本です。
そのうえで、現代のバンライフなどのノマド的車上生活者との比較も多く出てきます。


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社会はすぐにひとつの場所に人を閉じ込めようとするから、自由でいるためには動き続けるしかないんですよね。
固定した場所にこだわるから争いが起こる。都合が悪くなれば別の場所に移動できたら争いは起こらないんじゃないでしょうか。
移動し続けるマヌーシュの生き方は、現代に住む我々にも参考にできるところがたくさんあると思いました。

『超個人的時間旅行』というアンソロジーに参加しました

ハヤカワ文庫から出た『超個人的時間旅行』というエッセイのアンソロジーに参加しています。



いろんな書き手が「時間旅行」をテーマにエッセイを書いたアンソロジーです。もともとは藤岡みなみさんの編集でZINEとして出ていた本なんですが、新たに小川哲さんなどの豪華ゲストによる書き下ろしを加えて書籍化されました。
時間旅行ってSFなのでは、エッセイってどういうこと?って思われるかもしれませんが、意外と時間旅行的なものって日常の中にもたくさんあるんですよね。過去のことを思い出す、とか、未来のことを予想する、とかも、精神はそのとき別の時空に飛んでいるわけです。
僕は「音楽の中では時間が止まっている」という文章を書きました。パンと音楽とアンティークというイベントでTOKYO No.1 SOUL SETを見たときのことを書いています。僕の中でもっとも簡単に時間を飛び越える方法は、音楽なんですよね。


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5/4の文学フリマでは、特典冊子付きで販売される予定です。特典冊子にも短い文章を書いています。


穂村弘さんの『短歌の話は長くなる』という対談集に登場しています


もともとは『NHK短歌』の雑誌の、主に歌人じゃない人と短歌の話をする連載をまとめた本です。
穂村さんとはこの1、2年で4回くらい対談などをしています。僕が短歌を始めたのはもともと25年前に穂村さんの『シンジケート』を読んだからなので、その穂村さんとこんなに話す日が来るとは胸が熱いです。当時の自分に教えてあげたい。


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「キバ」「キバ」とふたり八重歯をむき出せば花降りかかる髪に背中に  穂村弘


日本人にはSNSより日記かも

3月18日に、『書きたいことがない人のための日記入門』という本を星海社新書から刊行しました。新書は今まで出したことがなくて、新書好きなのでうれしいです。

日記って、もっとも身近で手軽な創作だと思うんですよね。書きたいことはないけど何かを書いてみたい、という人に読んでほしい一冊です。
僕はそもそも、別に書きたいことはないけど何かを書きたい、という感じで20年以上前にウェブ日記(はてなダイアリー)を始めたんですが、そこから今に至るまで、自分の活動の根底には一貫して日記的なものがあるな、と思っています。文章と書き手個人が密接に繋がっていて、大げさに自分を飾らずそのまま等身大の自分を出す感じ、というか。
そんな話をしている本です。書くことに興味がある人はぜひチェックしてみてください。


また、それと同時期に出た、蟹の親子さんの『日記をつけて何になる?』という本に推薦コメントを書いています。

“なぜ人は日記をつけるのだろう、何かの役に立つわけでもないのに。日記ワールドで迷子にならないためのガイドブック。”――phaさん(作家)

“蟹の親子さんがいなかったら、日記屋 月日がいまも続けられていたか、私にはわからない。専門店の中心を担ったひとりの、6年分の日記論。”――内沼晋太郎さん(日記屋 月日代表取締役)

蟹の親子さんは下北沢にある日記屋月日という日記専門店にずっと関わっている人なんですよね。僕の本とはまた違う角度から、日記を書く人にしっかりと寄り添う本になっていて、こちらも読んでみてほしいです。


こんなふうに同時期に二冊の日記関連本が出る背景としては、ここ何年かしばらく日記ブームと言われているのがあります。主に文学フリマやZINE界隈でなのですが。
本が売れないと言われる一方で、自分で何かを書きたいという人は増えています。こんなにも誰もが文章を書くようになったのは、ネットの普及が大きいでしょう。毎日毎日SNSやLINEで、みんな無数の文章を書き綴っている。それはある種の日記のようなものだと思います。そしてネットで文章を書き始めた人が、自分の文章をちゃんとした形でまとめてみたいと思ったときに紙の本が選ばれる、というアナログ回帰の現象が起きています。
SNSのタイムラインは流れが速すぎて、過剰な感情を煽るものになっている。あそこはしっかりした文章を書く場所じゃない。周りの空気に流されずにじっくりと何かを考えたり思考を熟成させたりするには、日記を書くというのがひとつの方法ではないかと思っています。


はるか昔に、当時流行り始めていたブログブームに対抗して「日本人にはBlogより日記」と言い放ったのははてなダイアリーを運営する株式会社はてなの近藤淳也社長でしたが、

japan.cnet.com

そのはてなダイアリーも時代の流れには逆らえず、はてなブログに移行して消えてしまいました。
しかし、いま再び日記の時代が来ています。もう一度はてなブログをはてなダイアリーに戻すのもありなのではないでしょうか。実は「日本人にはSNSより日記」なのかもしれません。

はてな匿名ダイアリーはいまだに「ブログ」ではなく「ダイアリー」ですよね。「ダイアリー」だから、正しいかどうかわからない個人のモヤモヤした情念を書き綴る場所としてふさわしい雰囲気がある。正しいことや正確なことはAIがいくらでも書いてくれる今の時代、人間が書くべきなのは情念くらいしかないと思うんですよね。


追記:
「日本人には」という部分を少し補足します。
そもそも日本には平安時代くらいから『土佐日記』『蜻蛉日記』などの日記文学の歴史がありますし、近代になってからも作家たちは日記をつけてきました。それは日記が日本人の精神性に合っているからなんだと思うんですよね。

また、以下のような調査もあります。

levtech.jp

2003年の調査ですが、日本、韓国、フィンランドのウェブ利用法を調べたところ、日本は日記を書いている人が圧倒的に多かったらしいんですよね。
日本人はコミュニケーションにおいてそれほど積極的じゃないので、日記を書いてウェブに公開して、それを読まれるのを待つ、という受動的なやり方が向いているのだと思います。

『あらゆる悩みは東洋思想で解決するかも』という本が出ます

齋藤孝先生との対談本です。



中年になると、これからは体もどんどん衰弱していくばかりで、どうやって生きていけばいいんだろう、と不安な気持ちになるんですが、そんなときに効くのは東洋思想なのかもしれません。成長を目指すのではなく、衰退や虚無に向かい合うのがブッダや老子の教えなのではないでしょうか。

ということで、今回は東洋思想に造形の深い齋藤孝先生に教えを請うことにしました。齋藤先生の本は『身体意識を取り戻す』『呼吸入門』『三色ボールペン情報活用術』など、昔から読んで影響を受けていたので感慨深いです。
齋藤先生は『SLAMDUNK』や『SPY×FAMILY』の本を出しているくらいマンガをめちゃめちゃ読んでいる人なので、対談の中でも赤木しげるとかいろんなマンガが例に出てきます。
なんか成長を目指すのに疲れたなーという方はよかったら読んでみてください。

『毎日酒を飲みながらゲーム実況してたら膵臓が爆発して何度も死にかけた話』のたろちんさんと対談しました

ohtabookstand.com

『毎日酒を飲みながらゲーム実況してたら膵臓が爆発して何度も死にかけた話』はタイトル通りの話なのですが、とても面白かったです。自分の身に起こった事態をなんだか外側から実況しているような感じがあって、なので深刻な話なのに笑いながら読めてしまう。文章が上手くてグイグイ読まされてしまう。ネット的な文体ではあるんだけど、本として読んでも違和感のない感じですね。
面白く読んだあとで、人生について考えさせられてしまいますね。膵臓が爆発してもうお酒を飲めなくなってしまったたろちんさんだけど、「あの頃お酒を飲んでいたのは自分に必要だった」というようなことを言っていて、そういうことってあるよな、と思います。僕も、あの頃はああしかできなかったんだよな、ということがいくつもありますね。
パーティーが終わったあとにどう生きていくか、考え続けないといけないな……。