phaの日記

パーティーは終わった

セブ島で大喜利をするニートの話



セブではいろんな人に会ったけど、一番印象に残ったのはセブに放置された日本人ニートの話だった。

セブに大喜利ハウスというシェアハウスがあると聞いたのでそこの人と会ったんだけど、話を聞いてみると、今はニートのぶらら(@burara)という人が一人で住んでいるだけらしい。



ぶらら(@burara)


大喜利ハウスというのは大学の落語研究会の人たちが集まって作ったシェアハウスで、もともとは北千住にあったそうだ。だけど、住んでいるのがニートのぶららの一人だけになったため、落研の先輩たちが「どうせニートだったら海外に住んでても一緒だろ。生活費安いし、面白いからセブ行けや」みたいなことを言ってセブに送り込まれたという話だ。

セブの家は4LDKの一戸建てという結構大きめな家なんだけど、今はぶららがたった一人で住んでいるだけで、たくさんある部屋もほとんど使っていない。生活費として毎月3万円が先輩たちから振り込まれてきて、そのうちの2万円を家賃として払って、残りの1万円を家賃以外の生活費にあてて、ギリギリの生活をしているらしい。


彼がセブで何をしているかというと、現地に知り合いがいるわけでもなく、現地の言葉もできないので、ひたすら家にこもってセブの低速な回線でインターネットをしている。セブみたいな南国にずっといると大体みんな日に焼けて黒くなるものなんだけど、外に出ないせいでぶららの肌はすごく白かった。

僕に会ったときにぶららは「セブに日本人っているんですね……」「日本語を喋ったのは物凄く久しぶり」「日本語で話しかけてくるのは現地の詐欺師しかいなかった」と言っていた。

先輩たちからは「一年はセブにいろや」と言われているらしいが、今はまだ3ヶ月経ったところらしい。ビザは観光ビザを延長している。彼は切実な声で「日本に帰りたい……」と言った。


全くひどい話だと思った。異国に一人ぼっちで放置された人間の気持ちを考えたことはあるんだろうか。どんな気分で彼がたった一人で3ヶ月過ごしてきたのかと思うとめっちゃ笑えてくるので、僕も知り合いのニートを今度セブに捨ててみようと思った。

ぶららはFacebookの大喜利ハウスのページで、たった一人で「こんなフィリピンの海は嫌だ」とか「サンペドロ要塞でなぞかけ」などのお題に答える大喜利をやり続けている。その大喜利に「いいね!」が一つ付くと、先輩が10円を振り込んでくれる仕組みになっているそうだ。ちなみに現地の物価は、10円で路上の屋台で得体の知れない肉の串が一本、20円で瓶コーラが一本、100円で安食堂の食事が一食食べられるというぐらいです。面白いと思ったら「いいね!」をつけてあげるといいんじゃないでしょうか。


関連エントリ:セブ島大喜利ハウスの面々がセブ島ギークハウスに行った話 - Yarukidenized:ヤルキデナイズド


追記:
大喜利ハウスの過去ログ見てたらセブに着いたばかりのときのメールが面白かった



さらに追記:
後日談が下の記事に少しあります。