phaの日記

パーティーは終わった

陛下



 タイで英字の新聞を読んでいると"HM the King"という表記をよく見かけるが、最初これが何かわかんなくて辞書で調べたら"His Majesty the King"の略で、要するに"His Majesty"は日本語で言う「陛下」のような尊称だ。
 王妃の場合は"Her Majesty"になるし、国王王妃両陛下の場合は"Their Majesties"になる。ここまではまあ有名だと思うのだが、王女の場合は"HRHP."なんてものが付いている。これは何かと思ったら"Her Royal Highness Princess"の略らしい。長い。
 ということを思い出したのは、今度日本の秋篠宮殿下がタイの大学から学位を授けられるらしくて来タイするのだが、その殿下の表記が英語で"His Imperial Highness Prince Akishino"となっていたから。何か長い称号ってかっこいいよね。


 ちなみにタイの王女の称号が"Royal"で秋篠宮の称号が"Imperial"となっているのは、日本の皇室の特殊性による。
 世界には"King"(国王)と"Emperor"(皇帝・天皇)の二種類が存在する。"King"に対応する形容詞が"Royal"であり、"Emperor"に対応する形容詞が"Imperial"である。「国王(King)は誰でも実行支配すれば名乗れるが、皇帝(Emperor)は複数の国家・民族を束ね、他の皇帝からも承認されなければならない」とされているらしい。
 日本の天皇は現在世界に唯一存在する"Emperor"である。かつては中国の皇帝とかロシア皇帝とかいろいろいたんだけど、そのへんは全部滅びちゃったからね。
 だから、(冗談半分にしろ)こんな話もあって面白い。

「皇帝」は別の皇帝に認めてもらわないと「皇帝」になれない、などという不文律もあるらしい。そのため袁世凱(自称・中華帝国皇帝)は本物の皇帝とは認められてなかったりする。と、ここまで考えてみると、ひとつはっきりしてきた事がある。今、唯一、世界に残った皇帝である「日本国天皇」が皇帝という地位を失ったら、二度とこの世の中に皇帝は出現しないのだ。こういうのはカネで買えないからね。おいらは別に右翼ではないが、外交上の損得勘定から考えても、こういう存在は貴重な文化遺産である。

http://my.shadow-city.jp/?day=20060909

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 にいろいろ載ってます><

鶏と人―民族生物学の視点から

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