phaの日記

パーティーは終わった

デビッド・ストックデール『ディジュリドゥ・ストーム』



 料理に例えると、ほんの少しだけ塩を振ってそれ以外の味付けは一切せずに肉の塊を焼きました、というようなアルバム。余計な加工がされていないので食材自身の持つ味をはっきりとごまかされずに味わうことができる。食材にあたるのはもちろんディジュリドゥ。ほとんどの曲がディジュリドゥ一本のみで構成されている(クラップスティック(拍子木)を使っているのが数曲、多重録音をしているのが一曲ある)。
 ディジュリドゥの出す音色は普段聴きなれないものだけれど、聴いているととても落ちつく。
 ライナーノーツに書いてあった次のような文章が興味深かった。

 現在、アボリジニー以外の社会でもディジュリドゥから発する音と振動が、リラクゼーションに効果があるとして、研究されています。精神的ストレスの解消、痛みの緩和等に応用され、妊婦の出産時における陣痛の緩和目的でも演奏されることがあります。

 ディジュの音は根源的な感じがするので、出産/誕生という場面には合うと思った。