phaの日記

パーティーは終わった

「書道屋ー!!」



 京都を引き上げて実家に帰る友人のお別れ会をやった。喫茶店でお茶飲んだだけだけど。四条木屋町の「みゅーず」という喫茶店。売りは「music & coffee」って感じでクラシックが少し大きめの音量で流れている。曲のリクエストも受け付けてくれる。そんなところで。
 その友人はとても良い書を書くのです。書道家なのです。でも、あんまり詳しくは知らないが書道界ってのは、まあそういう和モノの芸事はどこでもある程度そうであるように、いいものを書くからといってパッと出た若い人が注目されたりすることはあまりないらしいのですね。何年もお師匠につかなきゃ、とか、団体に属さなきゃ、とか、そんな世界。
 彼は何にも属していない。ただ独りで書いている。路上に茣蓙を敷いて、「一枚五十円で何でも書きます」みたいなことをやったりもしてた。
 そこで思いついたのが、その「何でも書きます」サービスをウェブ上でやったらどうだろうか、。お代は無料。掲示板に

  • 「『因果応報』って何書いてるかわかんないくらい崩した字で書いてください」
  • 「『いやよいやよも好きのうち』って軽いカワイイ感じで書いてください」
  • 「縦書きで『禁煙』と道徳的な感じに書いてください」

とか書いたら、彼が日本のどこかの和室でそれを書き上げて、数日後にその書をスキャニングしたやつをアップするの。注文する人の目的としては「サイトのタイトル」「バナー」「壁紙」などが考えられる。
 発想の元は2ちゃんの、AAとかフラッシュとかトリップとかを職人さんが作ってくれるスレッド。あんな感じで。
 無料でそんなサービスをやってそこそこ名が売れれば、そのうちギャラが出る仕事が入ってくるかもしれない。
 ネックとしては彼がほとんどコンピュータを使ったことがないこと。一応実家に帰ったら接続環境はあるらしいが。あと上手くスキャニングできるかということか。
 これ、結構いいアイデアなんじゃないだろうか。何かいいことを思いつくといつも妙に活動的になってしまう。俺が書道上手かったら自分でそんなサイトをやりたい!ってくらいまで乗り気になってきたので、「俺がそのサイトを作ったり宣伝したりしてあなたはそのサイトをチェックして注文されたのを書けばいいだけって感じまでお膳立てはするよ、やる気になったら知らせて」と言っておいた。面白そうだし彼には活躍してほしいし。あいつ、やる気になるかな。なったらいいのにな。でもあいつネットとか苦手だからなあ。ある程度本人に画像をいじる技術も要るだろうしな。彼が京都にいたら俺がサポートできるのだが、千葉に帰っちゃうのだものなあ。