phaの日記

パーティーは終わった

ときどき自分の中がワーッとなる



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二十代半ばくらいのときに、世の中にはときどき自分の中がワーッとシッチャカメッチャカになってどうしようもなく落ち着かなくなってしまう人と、あんまりワーッとならない人の二種類がいることを知った。僕はワーッとなるほうなので、みんなはワーッとならないのか……すごいな……と思った。

僕は長時間仕事をしたり人と話したり一日中外に出ていたりすると、疲労が溜まるせいか外部からの刺激を受けすぎるせいか、神経がヒリヒリに昂ぶって、体全体も頭の中もワーッとなってザワザワ騒ぎまくってる状態が続いて、気分は不安定で呼吸は浅くなり、落ち着いて話したり歩いたり行動したりが全くできなくなってしまう。そこから回復するには、暴飲暴食をするとか、家に帰って一人の部屋で布団にくるまり続けるとか、ひたすら大音量で中島みゆきやメルツバウを聴き続けるとか、そんな風にして自分のざらついた神経をなだめる作業が必要だった。

でもどうも世の中の多くの人はそうじゃないらしい。会社のあとに人と飲みに行ってる人とか別の約束を入れている人とかが信じられなかった。僕だったら朝から夕方までの一日の仕事が終わったらもうしんどくて、誰とも話さずに一目散に帰って、牛丼を一気食いしたり静かな空間で毛布にくるまって横になって保身したりしないと、人とまともに会話ができる状態まで回復できないというのに。

飲み会などがあった次の日に、普通に朝から働ける人も驚異だった。僕なんかは飲み会みたいな体力と精神を大量に磨り減らすイベントのあとは、しばらく消耗しきって何も手につかず、それなのに肉体と精神がザワザワと騒ぎ続けて眠ることもできない感じが続くので、午後11時に家に帰っても午前3時くらいまで眠れずに起き続けてしまう。そうするとどうしても次の日は寝不足になって、寝不足だと次の日は一日中頭の中がヒリヒリしてつらくてだるい感じで、何も使い物にならない。

なんか、みんなすごいな。タフだな。そういう人たちと同じ条件で働き続けても自分は落ちこぼれだし、自分の苦労は誰も分かってくれないし、つらいな。そんな感じで僕は会社を辞めた。

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