phaの日記

パーティーは終わった

岡田斗司夫



 今週は暇つぶしに岡田斗司夫の日記を読んでいた。面白かった。同意したところなどをメモっとく。

あああ、医者かぁ。待合室で待ったり、あの無駄な時間がイヤなんだよなぁ。そういえば俺は「国際線の飛行機」「歯医者」「散髪」「入浴」など、とにかく待ったり無為な時間を強要されるようなことが全部嫌いだよなぁ。大学を追い出されたときに本当に嬉しかったのは、「もうこれで生涯、決まった時間を同じ座席で過ごさなくてもいい」ということだった。

男性性向け書籍というのははっきりいって教養コンプレックス産業でもある。「本を買う」という行為だけで自分が偉くなった、なにか成し遂げた気がするから財布の紐がゆるい。しかし女性読者というのは。「面白い」「役に立つ」だけでは買ってくれない。ほんとシビアだよなぁ。

 アサヒパソコンの取材。実際に使っているところを写真に撮られながら説明する。「書き下ろしを書くときにはデータベースでカードを作ること」「短い文章でもまず、アウトラインプロセッサで構成を考えてから書き出す」と説明すると驚かれた。やはり物書きという人種は「とりあえず書き出す」という人が多いようだ。アウトラインプロセッサ、めちゃくちゃ便利なのになぁ。

 大阪のミニコミ誌から「恋愛について」のコラムを受けていたので考えた。以前、この日記でも「男性には恋愛してもメリットがない」と書いたけど、もうすこし説明してみよう。
 女性は恋愛が好きである。もちろん例外はあるけど、いわゆる「女性向け」と分類されるドラマや小説・マンガには、相当の重要度で恋愛が取り扱われている。男性向けのヒット作品では、恋愛のレの字もでない、なんて珍しくないのに、だ。女性にとって恋愛とは「二人と、それをとりまく状態」である。ライバルに関係をアナウンスしながらも、いつも二人の距離を測っている、という状態。それが恋愛だ。
 しかしこれ、男性には大変面倒くさい。
 男性が好きなのは「関係」であって、「状態」ではない。「恋愛したい!」なんていう男性はほとんどいない。男性は「彼女が欲しい!」のだ。彼氏と彼女、というはっきりした関係になりたい。そしてその上で、恋愛なんて面倒なものに心煩わせずに安心して、仕事なり趣味なりもっと自分の大切なものに打ち込みたい。10代20代の坊やたちには無理だろうが、モノマガジン読者諸兄なら僕の言いたいことは酌み取っていただけるだろうか。
 「素敵な恋愛をしたい」女性と、「いい彼女が欲しい」男性。極論すれば女性にとっては「恋愛さえできれば、彼氏は別にいらない」はある意味ホンネであるのと同様、男性も「彼女さえいれば恋愛は不要」と考えている。だから、男性は付き合っている女性、または結婚した妻にはあまりサービスをしない。「やっとお互いに本当の関係になれたんだから、そういう社交辞令みたいな事(または口説く手順みたいな真似)はもう止めよう」というわけだ。しかし、関係より状態を望む女性は「彼がいま、恋愛という状態ではない」という裏切りに我慢できない。
 ああ、このあたりは永遠のすれ違いなんだろうなぁ。

 俺は女性っぽいかもなあ。