phaの日記

パーティーは終わった

夕方



 昼に京都に帰ってきて、夕方からバンドをやった。この日の俺たちは凄かった! あー、楽しかったなあ。次の日になってからも何回も思い出してにやにやしていた。素敵な女の子と素敵な夜を過ごした次の日みたいに、自然にどうしようもなく顔がにやにやとしてきてしかたがなかった。
 結局ギター・ベース・ダラブッカとか、のスリーピースになってしまったこのバンド、この日は、ムームみたいだったりフィッシュマンズのLong Seasonみたいだったり、音響系だったりノイズだったりサイケデリックだったりロックだったりしたのだけれど、何だか全て、とてもうまくいった。三人ともの状態がよかったのだろうか。俺は、音楽が、流れていくゆらゆらの色の流れとして感じられて、それを見るためにしばしば目を閉じていた。その色の流れに、どんな色やどんな図形を加えれば素敵になるか、それを考えながら音を出していた。太鼓を叩いたり叩きながらアーって声を出したり裏声を出したり何かの動物の爪を集めた楽器をかき鳴らしたり口笛を吹いたりした。そうしたら、することすべてがうまくいった。自分だけではなく、みんなのすることがみんな最高に感じられるような場ができあがっていた。
 誰かに聴かせたかったなあ。三人だけしかあれを体験できなかったというのが惜しい。せめて録音しておけばよかったなあ。
 またあんなのがやれるのか、というのはちょっと不安がある。全部即興で、自分が何をどう演奏していたかなんて全然覚えていないし。でもああいう凄い状態になれたことを体験したことは、これからの自信になるだろう。あー、またやりたいなあ。またやれるかなあ。