一昨日公開した 圧縮新聞は結構軽い気持ちで作ったら意外と好評で嬉しかったです。ついでなので先行作品の紹介としてネタ元を晒してみます。
直接意識してたのはやっぱりMADニュースです。NHKとかのアナウンサーの声を切り貼りして繋げた奴。初めて聴いたのはもう3年とか4年前くらいだと思うけど大好きだ。
ブクマコメで言われたんだけど、圧縮新聞の内容を初音ミクに喋らせて、それの音声をネットで延々と流し続けるチャンネルがあったりしたら面白いかと思う。でもそれって技術的に可能なんだろうか? よくわかんない。初音ミクちょっと欲しくなってきた。
あと、 虚構新聞の中の人が昔ときどき一行ネタで同じようなのをやってたのも好きだった。それはそれぞれの単語の元となる記事へのリンク付きだったな。
あと、これは僕は知らなかったんだけど、タモリのオールナイトニッポンでの「つぎはぎニュース」っていうのがあったんですね。
1980年のものらしい。そんな昔からあったのかー。ハナモゲラとかそのへんの文脈からしてタモリがそういうのやってるのは納得だけど。
ハナモゲラは1970年代なのか。
こういった文章を切り貼りする手法をカットアップというんですが、カットアップということならその元祖とされるバロウズくらい読んでみるか(多分「裸のランチ」くらいは昔読もうとしたんだけど途中でやめた気がする)、と今この本を読んでいます。面白い。
- 作者: 山形浩生
- 出版社/メーカー: 大村書店
- 発売日: 2003/02/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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バロウズがカットアップとかやりはじめてたのは1950年代。早いなー。文章におけるカットアップ的なものの起源はとりあえずバロウズでいいみたい。
細馬宏通さんが作ったバロウズ風カットアップを自動生成する「ドクター・バロウズ」というソフトもあります。
こういうカットアップとかコラージュって音楽においてはどうなんだろうな。あんまり知識はないんだけど、ビートルズの「Revolution No.9」が入ったホワイトアルバムのリリースは1968年か。
こういう音楽はミュージック・コンクレートというらしい。
ミュジーク・コンクレートの創始者は、フランスの電気技師ピエール・シェフェール(Pierre Schaeffer)である。彼は1948年頃からミュジーク・コンクレートの実験を始め、1949年頃からは作曲家ピエール・アンリ (Pierre Henri)とともに種々の実験的作品を作るようになる。
シェフェールらのミュジーク・コンクレート作品は、当初、ラジオを通じて発表され、初めて聴衆を前に公開されたのは、1952年のことという。
やがて多くの作曲家たちがミュジーク・コンクレート作品を手がけるようになった。エドガー・ヴァレーズ、リュック・フェラーリ、ヤニス・クセナキスなどが代表的である。オリヴィエ・メシアンやピエール・ブーレーズなどもミュジーク・コンクレート作品を手がけたが、両者とも後にそれらの作品を撤回している。
僕はあまり知識が無いし、そんなに細かく調べるつもりもないんだけど、美術史、音楽史、文学史(詩および小説)あたりを掘り返せばルーツとか移り変わりとか面白いんだろうな。