phaの日記

パーティーは終わった

定住すると物が増える



自分の持ち物はカバン一つに収まるだけしか持たず身軽にふらふらとあちこちを飛び回るという生活に何故だか分からないけれど昔から憧れている。「そんな生活どこがいいんだ、物はたくさんあったほうが便利だし豊かだろう」といった意見があることはわかるし自分もそれはもっともだと思うのだけど、何故か所持品が少ないことに惹かれてしまう。よくわかんないけど
実際去年の夏から秋にかけては、大きいザックに衣類と日用品とMacBookだけを詰め込んで関東行ったり関西行ったり長野に行ったりいろいろ動き回って身一つの気軽な生活を実現していた。

ただ、そういう身軽な生活ができるのも季節に拠るところがあって、夏やせいぜい秋くらいまではなんとかそれでやっていけるとしても冬になると衣類がたくさん必要だしかさばるしでなかなか難しくなってくる。スリランカや東南アジアの上座部仏教のお坊さんが身にまとうための橙色の布一枚しか所有物を持たず生きていけるのはがそれだけで事足りてしまってたとえ道ばたで野宿しても凍しない熱帯だからでもある。大体冬は寒いのであんまり放浪したくない。家でごろごろしてたい。

という感じで去年の11月くらいから割と長い間東京に定住しているのだけど、そうするとどうしても物が増えてきてしまう。物が増えるのは便利ではあるんだけど、なんだか身軽さが失われてしまうような微妙に嫌な感じもどうしても感じてしまう。

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例えば放浪しているときはこんな感じのコッヘルで鍋や皿や器を全部まかなうのが軽くてコンパクトで便利なのだけど、やっぱりコッヘルで食事するのがずっと続くと気分が軽く殺伐としてくるのでつい食器を買ってしまったり、携帯ガスバーナーを持ってるのでそれでお湯を沸かせることは沸かせるのだけどいちいち火を使うのがなんか面倒になってきて小さい電気湯沸かしポットを買ってしまったり、ゲストハウスに付属のエアコンだけだと部屋がちょっと寒いので小さいハロゲンヒーターを買ってしまったり、いつもMacBook音楽を聴いていたのだけどもうちょっと良い音質で音楽を聴きたくなって小さいスピーカーを買ってしまったりと、部屋の物が増えるにつれて生活の質は向上しているのだけどそこにどこか窮屈さも感じつつあって、その窮屈さがキューッと溜まってそのうちボーンと破裂すると全てを捨ててまたカバン一つでどこかに飛び出していったりするのかもしれないとか思う。大体長い間定住するならゲストハウスは割高なんだよなあ。ゲストハウスに住むのが割安なのは1ヶ月〜3ヶ月くらいの短期滞在までじゃないかと思う。今年はどんな風に過ごそうかな。

写真は僕が今も使ってるご飯炊き用のセット。土鍋は100円ショップで買ったもの。火力が強いので結構美味しく炊けます。