phaの日記

パーティーは終わった



 いま橋本治『青空人生相談所』(ISBN:4480021876)を読んでいて、この人の『愛の帆掛舟』(ISBN:4101054126)などの小説を読んでいるときも思ったのだけど、なんでこの人はこんなに人間のことがわかるのだろう。怖いくらい。人の考えがどんなルートをたどるかとか、どのへんを見ないふりをしてごまかすかとか、感情が揺れ動く原因となるものだとか、行動の裏にある心理とか、置かれている状況がどの程度精神を規定するかとか、なんでこんなにわかるんだ。 化け物じみている。

 橋本治を読むと自分の頭の回らなさを思い知らされるな。俺には見えていないこととか見落としていることとか都合が悪いから見ないふりをしているうちに本当に見えなくなってしまったこととかがいっぱいあって、だから理由も判らないまま悩んだり感情的になったりするのだろうなあ。
 明晰になりたい。頭を使おう。