今年読んで面白かった本を適当に挙げていきます。
- 筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』
- テッド・チャン『あなたの人生の物語』
- 米田衆介『アスペルガーの人はなぜ生きづらいのか?』
- 石牟礼道子『苦海浄土』
- 植本一子『かなわない』
- 池谷裕二『進化しすぎた脳』
- ジェシー・べリング『ヒトはなぜ神を信じるのか』
- 岸政彦・雨宮まみ『愛と欲望の雑談』
- ロマン優光『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに 』
- 村田沙耶香『コンビニ人間』
- 関連エントリ
筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/12/24
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 26回
- この商品を含むブログ (22件) を見る
何か読みたいけど新しいもの読む気力がないし、でも一度読んだのをもう一度読み返すのは損な気がする、というときに、昔好きだった筒井康隆の読んでない最近の作品を読んでいた。
筒井康隆は人生で最初にハマった作家で、中2のときに『虚航船団』を読んだのをきっかけに十代の頃はどっぷり読みまくっていたのだけど、その後二十歳を過ぎた頃くらいからは読まなくなっていた。
それで最近。筒井先生ももう八十歳とかだし、さすがにエネルギー切れじゃないのか、とか思ってたのだけど、読んでみたらまだまだ全然キレキレな感じで驚いた。凄いなあ。そういえば筒井康隆の盟友的なジャズピアニスト、山下洋輔を去年見たのだけど、山下さんも74歳とかなのに相変わらずキレキレだった。じじい凄い。
筒井康隆の作品の中でも面白かったのが『ダンシング・ヴァニティ』だった。同じシーンが少しずつ変奏されながら繰り返される文章は音楽に近い。そういう実験的なことをやってるにもかかわらず読みやすくエンターテインメント感があるのはさすがとしか言えない。集大成というか代表作感があった。
昔読んだ『旅のラゴス』を読み返したりもしたけどこれもやはり良かった。
- 作者: 筒井康隆
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 文庫
- 購入: 44人 クリック: 360回
- この商品を含むブログ (142件) を見る